

生体適合性
SCSパリレンの生体適合性はパリレンN、C、HTの各グレードが急性毒性、刺激性/体内反応性、体内
埋め込みのカテゴリーにおいてUSP分類Wプラスチックの生物学的要件を満たしていること、これまで
の30年以上にわたる実績から証明されています。試験管内組織培養試験ではパリレンCコーティング
上でヒト細胞株が問題なく増殖し、組織学的に正常な組織膜が形成されることが確認されています。
また生体内成長試験でも問題がないことが確認されています。
医療用機器・器具の安全性確保に
SCSパリレンは極薄ながら完全にピンホールフリーの特性から、生命に
直接かかわる医療用機器・器具の分野で30年以上にわたる実績をもって
います。SCSパリレンは
・ 生体適合性と生物学的安定性
・ 膜厚は500オングストロームの薄さまでコントロール可能
・ 露出面を完全にカバー
・ マイクロカプセル化が可能
・ 水分・化学薬品を遮断、電気を完全に絶縁
・ すぐれた潤滑性
などの特徴をもっています。
SCSパリレンN、C、HTの各グレードはISO10993の生物学的要件を満たしており、またUSP分類W
プラスチックの生物学的要件を満たしていることが認定されています。さらにFDAのDevice Master File
およびDrug Master Fileに登録済みです。
ステンレスにパリレンを
コーティングしたステント
こんなところに使われています
埋込み型医療機器
SCSパリレンは生体適合物質として承認されているため、冠状動脈
ステントや心臓ペースメーカーの表面にコーティングされています。
ステントの中には薬剤溶出型のものもあり、その場合パリレンは下地
コーティングとしての役割をもっています。
エラストマー製品
カテーテルや医療用シール材など、シリコーン製品は柔軟なコーティングが必要です。SCSパリレンは
シリコーンなどの摩擦係数を下げ、表面の粘着性をなくします。
医療用成型機器
低摩擦のパリレンはワイヤマンドレルなど、医療用成型機器の離型用に広く使われています。
医療用電子機器
医療用の電子機器は体液や湿気などによって思わぬトラブルを起こすことがあります。パリレンで回路・
デバイスを保護することで思わぬトラブルを防ぐことができます。

滅菌特性
SCSでは滅菌プロセスがパリレン・コーティングに与える影響について各種試験を行なっています。
その結果、引張強度はほとんど影響がありませんが、蒸気滅菌の場合ではわずかな影響が認められ
ます。摩擦係数に対しては滅菌方法により上がる場合と下がる場合があります。電子線照射、ガンマ線
照射はコーティング特性に影響を与えません。酸化エチレン滅菌では水蒸気透過率に影響が認められ
ます。過酸化水素滅菌はパリレンNでは摩擦係数のみに影響がありますが、パリレンCでは摩擦係数に
加えて絶縁耐力にも影響が認められます。「影響がある」ということは必ずしも「良くなる」か「悪くなる」と
いうことを意味するものではなく、総合的に判断する必要があります。
SCSパリレンの特性
バリア特性
パリレンはその製法から完全にピンホールフリーの膜を形成するため、体液などの水分、 薬品、
ガスなどを遮断します。
絶縁性
パリレンは電気絶縁性にもすぐれています。絶縁性劣化の原因となるフィラーなどを 含まない単一
成分の 完全な連続膜で、膜厚も形状にかかわらず均一なため、極薄 にもかかわらず高い絶縁耐力を
もって います。
潤滑性
パリレンは潤滑性にもすぐれています。パリレンN、Cはそれぞれ0.25、0.29という 低い摩擦係数
ですが、パリレンHTは0.15と際立って低い摩擦係数をもっています。